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聴く力の大切さ、そして話す力との関係
先日、ある飲み会で、話好きのおじさんがいました。彼は話題が豊富で、話は面白いのですが、問題は、他の人が始めた話までも途中でさえぎり、「あ~それ、わかる!俺もそうやってん、こないだなぁ~」と、自分の話をし始めることでした。要は人の話が聴けてないのです。飲み会はまるで彼の独演会といった様相を呈してきましたが、他の参加者の反応は極めて冷ややかで、誰も彼の話を聞こうとしていませんでした。 その様子を眺めながらこう思ったのです。問題なのは彼の話し方よりもむしろ聴き方の方だと。

一般的に、聴くことは、話すことより簡単と思われがちです。 しかし実際には、聴いているつもりでも、案外ちゃんと聞けていないことがとても多いのです。 私も昔、部下から相談を受けた時、話の大体半分くらいを聴いて「あっ、そういう悩みか!」と分かったつもりになって、どうアドバイスすべきか考え始めました。つまり話の後半は聞いているようで聞けてなかったのです。で、結局、彼の悩みを的確に理解できずに、ややピントのずれたアドバイスをしてしまうという失敗を何度も経験しました。

では人の話をしっかり聴くことがなぜ難しいのでしょうか。私が考える主な理由は2つあります。 ①フィルターの存在です。  人は誰もが、相手の話をそのままではなく、それぞれにある心のフィルターを通して聞いています。だから相手の思いをそのまま理解するのは意外に難しいのです。 ②ストレスです。  私達は日々たくさんのストレスを抱え込んでいます。聴くというのは、相手を受け入れ、そしてその気持ちに共感する行為ですが、過度なストレスを抱えていると、心に相手を受け入れる余裕を持ちづらくなります。

では、聴き力を鍛えるためにどうすれば良いか。 まずは、心のフィルター、つまり自分独自の感じ方のパターン・癖が必ず存在することを知る事です。そうすれば、思い込みを避けることができます。そして同時に、話し手のフィルターについても「この人のフィルターは何色かな?」と意識しながら聴くことで、仮に自分と反対の意見であっても、相手がどういった気持ちで、そういう考えに至ったのか理解しやすくなります。 また、人の話を深く理解する為には、自分の中にしっかりとした判断基準、価値観を持っておくことが欠かせません。喫茶店や電車の中で繰り広げられる会話を聴いていると、「あ、これ週刊文春で叩かれていたやつや。」とか、「バイキングで坂上さんがこういっていた。」と、週刊誌やテレビ・新聞から持ち寄った情報・論評を発表しているだけの会話になっている事がよくあります。溢れかえる情報・論評・他者の意見に振り回され過ぎると、自分で考える力が衰え、自分自身の判断基準を持てなくなってしまいます。 また、ストレスを溜め過ぎ心に余裕がなくなると、相手の話をしっかり聞けなくなるので注意が必要です。 そして最後にもう一つ大切な事があります。目の前の相手を、見た目や経歴などで、「あぁ大したことないな」とか、「あぁ、この人のいう事大体わかるわ」と決めつけずに、一人の話し手としてそのまま受け入れる事です。相手を尊重できなければ、相手の言わんとすることをくみ取ることが出来なくなるからです。

以上が私の考える聴く力の鍛え方です。そしてこれは同時に、話す力の鍛え方にもつながるはずです。 なぜなら話す力は聴く力と全く違うもののようで、実は表裏一体だからです。 そもそも話す目的って何でしょうか?共感してもらい、情報を伝達し、そして人間関係を良好にしたり、協力を依頼する事ではないでしょうか? だとすれば、どれだけテクニックを駆使した深い話をしても、相手がそれを受け取ってくれなければ、話す力はゼロです。 相手がどういう人間なのか興味を持たず、どんな伝え方をすれば、自分のメッセージが伝わるのかを考えないで話を始める人は、キャッチボールに例えて言えば、グローブをまだ構えていない相手に、ボールをどんどん投げつけている様な話し方をします。そんなボールは誰も受け取れないし、時には相手を傷つけてしまいかねない、危険な話し方になります。

なので、話をする時には、相手がこの話を聴いてどう感じるだろうかという姿を想像し、受け取れる形でボールを投げる事がとても大切です。 そう、話す力は、相手の心の声を聴く力から生まれるのです。

聴く力とは、相手の言葉だけではなく、表情・仕草・そしてその時の状況から垣間見える相手の心情を想像する能力のことだと思います。そして聴く力が上がれば、話す言葉・選ぶ言葉も変わり、相手への伝わり方も変わります。話す力・伝える力を上げる第一歩として、聴く力をしっかり身に着けていきたいと思っています。

2016-01-01 13:02:00